SHIKUMI

COLUMN

Excel転記を自動化する3つの方法
——手作業の転記をなくす実務ガイド

更新日 2026-09-06 / 執筆: 株式会社シクミ(駐在型AIコンサルティング)

システムからExcelへ、ExcelからExcelへ、紙からExcelへ——転記は中小企業の現場で最も多く見つかる「工数泥棒」です。この記事では転記元別の自動化手段3つと選び方、そして転記そのものを業務から消す再設計を、実例つきで解説します。

CONCLUSION

結論: Excel転記の自動化は転記元で選びます。Excel→Excelは「関数・Power Query」、システム画面→Excelは「RPA」、紙・PDF・メール→Excelは「AI-OCR×生成AI」。そして最大の成果は、転記を速くすることではなく転記そのものを業務から消す再設計から生まれます。

なぜ転記作業はなくならないのか

転記は「システムとシステムの分断」から生まれます。FAXで届いた注文をExcelの管理表へ、Excelの管理表から基幹システムへ、基幹システムから報告用Excelへ——同じ情報が形を変えて何度も入力されているのが典型パターンです。1回5分でも、月に数百回あれば数十時間。当社が現場で業務を棚卸しすると、転記は最も頻出する「工数泥棒」です。

自動化の3つの方法

① 関数・Power Query② RPA③ AI-OCR × 生成AI
向いている転記元別のExcel・CSVシステムの画面紙・PDF・FAX・メール本文
費用感0円(Excel標準機能)月数万〜数十万円AI利用料(月数千円〜)
構築難易度低〜中中(生成AIへの指示設計)
保守性高い画面変更に弱いフォーマット変化に比較的強い
まず試すべき人Excel間の集計・統合がある基幹システムへの定型入力がある紙・PDFの入力作業がある

判断フロー

  1. 転記元がExcel/CSV → Power Queryで取得・整形を自動化(追加費用ゼロ)
  2. 転記元がシステム画面 → まずCSVエクスポート機能やAPIを探す。なければRPA
  3. 転記元が紙・PDF・メール → AI-OCR+生成AIで読み取り、基幹システム取込用の形式に自動変換

実例: 転記工数を月40時間削減した不動産管理会社

当社が支援した東京都の不動産管理会社では、物件書類の検索・転記が手作業で、表記揺れによる重複登録が運用工数を約1.2倍に膨らませていました。書類の自動リネーム・名寄せ・1物件1ページ帳票の自動生成・基幹システム入力データの自動生成を構築した結果、書類検索・転記の工数を月40時間削減。さらに「転記先」だった月額基幹システム自体が不要と判明し、解約で固定費も削減しました(現地訪問5回・約2ヶ月)。

この事例が示す通り、転記の自動化を進めると「そもそもこの転記先は必要か?」という問いに行き着きます。ここまで踏み込むのが業務再設計です。

長続きさせる3つのコツ

よくある質問

Excel転記の自動化にはどんな方法がありますか?

①Excel内・Excel間の転記なら関数やPower Query、②システム画面からExcelへの転記ならRPA、③紙・PDF・メールからExcelへの転記ならAI-OCRと生成AIの組み合わせ、が基本の3択です。転記元が何かで選びます。

プログラミングができなくても自動化できますか?

できます。Power Queryはマウス操作中心で構築でき、生成AIを使った整形は日本語の指示で作れます。ただし「壊れたときに直せる人」を社内に用意するか、内製化支援まで行う外部パートナーと組むのが長続きのコツです。

AI-OCRの精度はどのくらいですか?

活字の帳票なら実用レベルに達しています。手書きや低品質なFAXは誤読が残るため、読み取り結果を人が確認する画面(チェック工程)を挟む設計が実務では標準です。それでも入力そのものより大幅に速くなります。

転記ミスをなくすにはどうすればいいですか?

最も効果的なのは転記の回数自体を減らすことです。同じ情報を2回入力している箇所を洗い出し、入口で一度だけデータ化して各システムへ流す形に再設計すると、ミスは構造的に発生しなくなります。

RELATED

あわせて読む

CONTACT

まずは、無料の簡易診断から

オンライン・約2時間の無料簡易診断で、貴社のAI化の期待効果の目安をご提示します。診断だけのご利用も歓迎です。

オンライン・約2時間・無料/診断だけのご利用も歓迎/駐在型のため同時にご支援できる社数には限りがあります

メール: info@shikumi-co.jp(1営業日以内にご返信します)